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本日は、ビジネスを通じて途上国・先進国の課題解決を目指すMonsoon Japan代表、横山和歌子さんをインタビューさせていただきました。横山さんは、途上国の中でも最も食糧問題が深刻なアフリカ地域にて奮闘される社会起業家です。

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中央が和歌子さん

横山 和歌子(よこやま わかこ):Monsoon Japan代表。国際協力NGO、青年海外協力隊、開発コンサルタント業界を経て2014年3月に、ビジネスを通じてアフリカの社会課題を解決するモンスーンジャパン合同会社を設立。10年以上、途上国への国際協力の仕事に携わる。

環境問題をきっかけに、南北問題に興味を抱く

-大学生時代は何を学んでいましたか?

中高生の頃に環境問題についてのニュースが多く流れていたので、その解決の仕事をしたく、大学ではなぜ温暖化が起きるのかといった環境問題の原因についての勉強をしていました。就職をどうしようかと悩んでいる時に、環境問題の原因に多いのが、南北問題だということを知って、じゃあ原因解決にたずさわろうと思いました。

それで卒業して最初にOISCAというNGO団体で働かせてもらいました。そこが初めての国際協力との関わりで、途上国支援の手法も英語も一から勉強することができました。

-英語や海外との関わりはいつ頃からありましたか?

実は、英語は一番嫌いでした!(笑) 見るだけで嫌なくらいに。今も勉強中ですが、海外の人と会話する機会が増えて初めて面白さが分かってきた気がします。英文法には例外があって1+1=2とすっきり答えが出ないので苦手だったのですが、使ってみると気持ちを伝えるときの単語の選び方などに日本人でも、ああ、わかる!と思えることがあって、それから少しずつ面白いと感じるようになりました。

フィールドに出ることや国際交流が好きだったので、日中韓合同で中国の無人島や内モンゴルにキャンプに行ったりする活動にも20才までに何度か参加しました。

NGOにいた時は日本国内の勤務で広報の仕事をしていたのですが、パプアニューギニアでの活動の取材をさせてもらう機会があり、そこでより現場への思いが強まりました。その後JICAの協力隊で現場をどっぷり経験することになります。

「African goodsのMonsoon」

アフリカ
代々木上原にて解されたNonsoon Japanの展示会の様子

-Monsoon Japanさんの事業内容を教えてください。


今はフェアトレードがメインで、ケニアで出会ったクオリティーが高く魅力的な商品を選りすぐって販売しています。将来的には現地に工房をもって人材育成から携わるなど、より現地に根差した形で取り組めたらと思っています。また日本人の職人さんとコラボをするなど、日本と現地との相乗効果を狙えることもできたらいいなと考えています。

展示会
手仕事でつくられた商品の数々

今回の展示会ではケニア人スタッフが手伝ってくれたのでお客さんも興味を持って入店してくださいましたし、会話を楽しんだついでに商品を買っていってくださいました。

アフリカは“生きている”を実感できる場所

-アフリカとの出会いはいつですか?

アフリカに初めて行ったのはJICAの協力隊の時です。若いうちに一番日本とは違う所に行きたくて、任地希望地をアフリカの中で選びました。あとはモノ作りができる所で、現場に近い案件で探したところ、マラウイの「一村一品プロジェクト」がありました。

その時はマラウイってどこだろうと国の場所もわからない程度だったのですが(笑)、協力隊での活動で現地の資源を生かしたモノ作りに関わっていきました。

-アフリカの魅力はどのようなところになるのか教えて下さい

マラウイの方は日本人に似ていてシャイな印象です。礼儀正しくおだやかな国民性も日本人と似ている気がします。

アフリカから帰ると日本の便利さを痛感します。たとえばほとんど何も考えていなかった気がするのに、いつの間にか職場から家についていた!というふうに便利な事づくめなのですが、ふたたびアフリカに行くと、何をするにしても五感や体をフル活用している状態なので、生きていると感じられるんです。

アフリカのイメージは、テレビで見ている飢餓や、戦争のイメージがあるかもしれませんが、すべての場所が常にそういう状態なわけではありません。もちろん残念ながら日常的に危険な地域もありますが、天災や紛争がない時期はとても穏やかで皆のほほんと生活している場所も多くあります。食べ物やお金はいつもギリギリですが、一生懸命に生きる人たちからは生命力を感じます。

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展示会場にて飾られていた染め、つむぎ、織り、すべて手作業でつくられたタペストリーです

-逆に日本との違いで困ったことなどはありますか?

活動中に一番困ったのは、自分の中からアイディアを出すことに慣れていない人が多いのかなという点です。マラウイの小学校に勤めていた友人からも、絵を描かせたら隣同士で同じ絵を描いたり、自分の中から何かを出すのが難しいのかなと感じる場面が多いと言っていました。

なので、仕事をしていても「どう思う? どうしたらいいと思う?」と聞いた時に日本人よりも発想や意見が出てこない印象をうけました。

私の推測ですが、植民地時代に押さえつけられてきた歴史的背景や、独立後も90年代まで独裁政権で民衆の髪形や服装まで決められていたため、創造性を出してはいけない風潮が数世代続いたのではないでしょうか。自分の意見について聞くと、「そんなことを言っていいとは思わなかった」というとまどいを感じることがあります。

社会人経験は国際協力を開始後も大きく活かされる

-なぜ大学卒業後に、NGO⇒協力隊⇒民間企業⇒起業をされたのですか?

私がNGOに就職すると言った時、大人の方や先輩に、一回民間企業に勤めた方がいいと言われました。私も今になって思えば、そういう経験も大切だと思うようになりました。「急がなくても大丈夫、間に合う」ということです。

当時は国際協力というものが学生の中にも社会の中にもあまり浸透していませんでした。今は会社もCSRを積極的に進めているし、社会的企業やNGOが社会の中で認められ始めているので、状況はよくなっていると思いますが、日本の社会はまだまだ古風なところがあり、そこで認められなければ一人前とみなされないということがあるように見えます。

ビジネスをする時には、今の社会システムの中で中心的な役割を果たしている企業との関わりや、行政との関わりがあります。そこで働く方々がどういうルールにのっとって働いているかが分かっていると、自分がやりたいこともスムーズに進みやすくなります。

なので、やりたいことに関係がある業界で一回働いてみても損にはならないと思いますし、それが近道だったかもしれないと今では思います。

 

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和歌子さん自ら1つ1つ商品を紹介してくれました

新卒の一番就職しやすい時に、日本の中でも成熟して組織がしっかりした会社を知っておくと、日本のスタンダードが分かると思います。20代であれば寄り道をして視野を広げ、そのあとやりたいことを始めたときに応用できるし、要領をつかみやすいと思います。

ある一定の評価をされている企業はシステムが出来上がっているので、そこからレベルを落として応用することはやりやすいです。やりたいことを始める前にそこでしっかり仕事の仕方を覚えた方が、最終的には近道かもしれません。

どうやる?NGOの就職活動

-すごく参考になります!あと、NGOの就活はどのようにしましたか?

就活の初めは民間企業も見たのですが、当時は直接途上国のためになること以外まったく興味が持てず、面接でも気持ちが込められませんでした。NGOも探したのですが全然見つからなく、片っ端から調べました。国際協力ガイドを見て、条件をクリアでき正職員募集をしている所があったので、そこに入ることができました。

正職員の募集がない場合でも、学生のうちにインターンをしたり、関わりを持って認めてもらえていればアルバイトや契約職員などからでも入れるチャンスがあるのではと思います。

NGOやNPO側としては理念に心から共感してくれるかどうかが大切で、どのような人か分かってくれないと採ってくれないので、就活が始まるまでに様々な繋がりを作り、職員の人と仲良くなっておくといいと思います。

私の場合は就職で東京に出たので、NGOは受けたひとつだけで書類審査の後、面接が2回ほどあったと思います。

-最後に、海外に興味がある日本の学生達へアドバイスをお願いします!

自分が「こうありたい、こうあるべきと思うことは絶対にやらないともったいない!」アドバイスはそれだけです。やりたくないならやらなければいいのです。やるべきだと思うなら、絶対に周りが何と言おうとやり続ける。結局は実績を作らなければ認めてもらえないので時間はかかるでしょう。結果が目の前に出てきて初めて認めるのが社会の現実です。

また、一度アフリカや海外に行ってみると考えが変わるかもしれないですね。日本は、今の環境でどう耐えるか、合わせるかという、成熟社会ならではの生きづらさに苦しんでいる人が多い気がしますが、実際ははた目を気にしすぎず本当に大切なものだけを選び取る勇気があれば環境を変えることはできます。

アフリカなどではすべてを失ってもとりあえず生きてさえいれば何とかなるという潔さがあるので、人生がとてもシンプルで、やはり生きている!と感じる瞬間が多いと思います。

わかこさん率いるMoonsoon Japanでは定期的に展示会などを行っているそうなので、ご興味がある方は是非フェイスブックページをチェックしてみてください。

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モノづくりの力で、アフリカの飢餓問題を解決する!http://worlli.com/wp-content/uploads/2015/09/9713-1024x576.jpghttp://worlli.com/wp-content/uploads/2015/09/9713-150x150.jpgMiuraYoshieアフリカインタビューソシャビ研究会社会人本日は、ビジネスを通じて途上国・先進国の課題解決を目指すMonsoon Japan代表、横山和歌子さんをインタビューさせていただきました。横山さんは、途上国の中でも最も食糧問題が深刻なアフリカ地域にて奮闘される社会起業家です。 横山 和歌子(よこやま わかこ):Monsoon Japan代表。国際協力NGO、青年海外協力隊、開発コンサルタント業界を経て2014年3月に、ビジネスを通じてアフリカの社会課題を解決するモンスーンジャパン合同会社を設立。10年以上、途上国への国際協力の仕事に携わる。 環境問題をきっかけに、南北問題に興味を抱く -大学生時代は何を学んでいましたか? 中高生の頃に環境問題についてのニュースが多く流れていたので、その解決の仕事をしたく、大学ではなぜ温暖化が起きるのかといった環境問題の原因についての勉強をしていました。就職をどうしようかと悩んでいる時に、環境問題の原因に多いのが、南北問題だということを知って、じゃあ原因解決にたずさわろうと思いました。 それで卒業して最初にOISCAというNGO団体で働かせてもらいました。そこが初めての国際協力との関わりで、途上国支援の手法も英語も一から勉強することができました。 -英語や海外との関わりはいつ頃からありましたか? 実は、英語は一番嫌いでした!(笑) 見るだけで嫌なくらいに。今も勉強中ですが、海外の人と会話する機会が増えて初めて面白さが分かってきた気がします。英文法には例外があって1+1=2とすっきり答えが出ないので苦手だったのですが、使ってみると気持ちを伝えるときの単語の選び方などに日本人でも、ああ、わかる!と思えることがあって、それから少しずつ面白いと感じるようになりました。 フィールドに出ることや国際交流が好きだったので、日中韓合同で中国の無人島や内モンゴルにキャンプに行ったりする活動にも20才までに何度か参加しました。 NGOにいた時は日本国内の勤務で広報の仕事をしていたのですが、パプアニューギニアでの活動の取材をさせてもらう機会があり、そこでより現場への思いが強まりました。その後JICAの協力隊で現場をどっぷり経験することになります。 「African goodsのMonsoon」 -Monsoon Japanさんの事業内容を教えてください。 今はフェアトレードがメインで、ケニアで出会ったクオリティーが高く魅力的な商品を選りすぐって販売しています。将来的には現地に工房をもって人材育成から携わるなど、より現地に根差した形で取り組めたらと思っています。また日本人の職人さんとコラボをするなど、日本と現地との相乗効果を狙えることもできたらいいなと考えています。 今回の展示会ではケニア人スタッフが手伝ってくれたのでお客さんも興味を持って入店してくださいましたし、会話を楽しんだついでに商品を買っていってくださいました。 アフリカは“生きている”を実感できる場所 -アフリカとの出会いはいつですか? アフリカに初めて行ったのはJICAの協力隊の時です。若いうちに一番日本とは違う所に行きたくて、任地希望地をアフリカの中で選びました。あとはモノ作りができる所で、現場に近い案件で探したところ、マラウイの「一村一品プロジェクト」がありました。 その時はマラウイってどこだろうと国の場所もわからない程度だったのですが(笑)、協力隊での活動で現地の資源を生かしたモノ作りに関わっていきました。 -アフリカの魅力はどのようなところになるのか教えて下さい マラウイの方は日本人に似ていてシャイな印象です。礼儀正しくおだやかな国民性も日本人と似ている気がします。 アフリカから帰ると日本の便利さを痛感します。たとえばほとんど何も考えていなかった気がするのに、いつの間にか職場から家についていた!というふうに便利な事づくめなのですが、ふたたびアフリカに行くと、何をするにしても五感や体をフル活用している状態なので、”生きている”と感じられるんです。 アフリカのイメージは、テレビで見ている飢餓や、戦争のイメージがあるかもしれませんが、すべての場所が常にそういう状態なわけではありません。もちろん残念ながら日常的に危険な地域もありますが、天災や紛争がない時期はとても穏やかで皆のほほんと生活している場所も多くあります。食べ物やお金はいつもギリギリですが、一生懸命に生きる人たちからは生命力を感じます。 -逆に日本との違いで困ったことなどはありますか? 活動中に一番困ったのは、自分の中からアイディアを出すことに慣れていない人が多いのかなという点です。マラウイの小学校に勤めていた友人からも、絵を描かせたら隣同士で同じ絵を描いたり、自分の中から何かを出すのが難しいのかなと感じる場面が多いと言っていました。 なので、仕事をしていても「どう思う? どうしたらいいと思う?」と聞いた時に日本人よりも発想や意見が出てこない印象をうけました。 私の推測ですが、植民地時代に押さえつけられてきた歴史的背景や、独立後も90年代まで独裁政権で民衆の髪形や服装まで決められていたため、創造性を出してはいけない風潮が数世代続いたのではないでしょうか。自分の意見について聞くと、「そんなことを言っていいとは思わなかった」というとまどいを感じることがあります。 社会人経験は国際協力を開始後も大きく活かされる -なぜ大学卒業後に、NGO⇒協力隊⇒民間企業⇒起業をされたのですか? 私がNGOに就職すると言った時、大人の方や先輩に、一回民間企業に勤めた方がいいと言われました。私も今になって思えば、そういう経験も大切だと思うようになりました。「急がなくても大丈夫、間に合う」ということです。 当時は国際協力というものが学生の中にも社会の中にもあまり浸透していませんでした。今は会社もCSRを積極的に進めているし、社会的企業やNGOが社会の中で認められ始めているので、状況はよくなっていると思いますが、日本の社会はまだまだ古風なところがあり、そこで認められなければ一人前とみなされないということがあるように見えます。 ビジネスをする時には、今の社会システムの中で中心的な役割を果たしている企業との関わりや、行政との関わりがあります。そこで働く方々がどういうルールにのっとって働いているかが分かっていると、自分がやりたいこともスムーズに進みやすくなります。 なので、やりたいことに関係がある業界で一回働いてみても損にはならないと思いますし、それが近道だったかもしれないと今では思います。   新卒の一番就職しやすい時に、日本の中でも成熟して組織がしっかりした会社を知っておくと、日本のスタンダードが分かると思います。20代であれば寄り道をして視野を広げ、そのあとやりたいことを始めたときに応用できるし、要領をつかみやすいと思います。 ある一定の評価をされている企業はシステムが出来上がっているので、そこからレベルを落として応用することはやりやすいです。やりたいことを始める前にそこでしっかり仕事の仕方を覚えた方が、最終的には近道かもしれません。 どうやる?NGOの就職活動 -すごく参考になります!あと、NGOの就活はどのようにしましたか? 就活の初めは民間企業も見たのですが、当時は直接途上国のためになること以外まったく興味が持てず、面接でも気持ちが込められませんでした。NGOも探したのですが全然見つからなく、片っ端から調べました。国際協力ガイドを見て、条件をクリアでき正職員募集をしている所があったので、そこに入ることができました。 正職員の募集がない場合でも、学生のうちにインターンをしたり、関わりを持って認めてもらえていればアルバイトや契約職員などからでも入れるチャンスがあるのではと思います。 NGOやNPO側としては理念に心から共感してくれるかどうかが大切で、どのような人か分かってくれないと採ってくれないので、就活が始まるまでに様々な繋がりを作り、職員の人と仲良くなっておくといいと思います。 私の場合は就職で東京に出たので、NGOは受けたひとつだけで書類審査の後、面接が2回ほどあったと思います。 -最後に、海外に興味がある日本の学生達へアドバイスをお願いします! 自分が「こうありたい、こうあるべきと思うことは絶対にやらないともったいない!」アドバイスはそれだけです。やりたくないならやらなければいいのです。やるべきだと思うなら、絶対に周りが何と言おうとやり続ける。結局は実績を作らなければ認めてもらえないので時間はかかるでしょう。結果が目の前に出てきて初めて認めるのが社会の現実です。 また、一度アフリカや海外に行ってみると考えが変わるかもしれないですね。日本は、今の環境でどう耐えるか、合わせるかという、成熟社会ならではの生きづらさに苦しんでいる人が多い気がしますが、実際ははた目を気にしすぎず本当に大切なものだけを選び取る勇気があれば環境を変えることはできます。 アフリカなどではすべてを失ってもとりあえず生きてさえいれば何とかなるという潔さがあるので、人生がとてもシンプルで、やはり生きている!と感じる瞬間が多いと思います。 わかこさん率いるMoonsoon Japanでは定期的に展示会などを行っているそうなので、ご興味がある方は是非フェイスブックページをチェックしてみてください。 【関連記事】 ・TOEIC800点攻略法 戦略①「過去問・模試試験を本番さながらに解く」 ・私の弟がTOEIC 800点を一ヶ月でクリアした時の勉強方法 ・社会人なら押さえておきたい英語上達完全マップ ・音読パッケージトレーニングを使った独自英語学習とその成果 ・テッド無料でディクテーションができるアプリ『TEDICT』Just another WordPress site